アフターマーケット別冊
2016年版

自動車部品・用品 市場規模
マーケット要覧


B5判 160頁
3,000円+税(送料別)
(2016年7月30日発行)

2015年度の国内新車販売台数は前年比93%の493万にとどまり、東日本大震災の影響を被った2011年度以来4年ぶりの500万台割れとなりました。一方、アフターマーケットの事業基盤とも言える保有台数は、かつてのような右肩上がりこそ期待できないものの、安定して推移しています。その数は実に四輪車だけでも7760万台、二輪車も含めると8130万台に達します。
確かに、今後は新車販売の成長鈍化を受けて保有台数も減少に転じると思われます。しかし、それは非常に小幅で、かつ徐々に進行していくものであり、一部で言われているような「3年後、5年後に我々の商売は立ち行かなくなる」ということには決してなりません。むしろ、悲観しすぎて後向きにならないことに留意すべきだと思います。
今、アフターマーケットに携わる者には「活路の探求」が求められています。それは「需要創造」にほかなりません。ただし、「新たな需要」の創造にとどまらず、「埋もれている需要」を掘り起こすことも、それに該当します。例えば、自動車メーカーが推奨する交換の目安に対して、交換率が非常に低いと推定される消耗部品の潜在需要掘り起こしはその最たるものと言えます。
本書は、アフターマーケットの一端を構成する部品・用品について、主要な品目の市場規模を算出するとともに、販売チャネルごとの動向を分析し、さらに商品別の最新情報と販売動向を網羅したものです。

第1章
アフターマーケットの概況
アフターマーケットの規模は8兆5904億円
部品・用品ともほぼ前年並みで穏やかに推移

《サービスチャネル別の動向》整備工場・ディーラー
総整備売上高は0.1%減の5兆5133億円
部品材料売上高は0.4%減の2兆1475億円

《サービスチャネル別の動向》SS(サービスステーション)
「21年」連続で店舗数が減少!
経営環境の悪化から半数の事業者が撤退

《サービスチャネル別の動向》カーショップ
「工賃」と「メンテナンス商品」は好調持続も
カーショップの売上高は4年連続の減少

《サービスチャネル別の動向》タイヤショップ、ホームセンター等

自動車メーカー補修部品・油脂・用品売上
国内向け総売上は0.7%減の1兆3226億円
部品、油脂は増加するも、TB、用品は振るわず


第2章
タイヤ
市場規模は前年度より1%ダウンの7139万本へ
軽自動車用などの専用タイヤ開発が進む

バッテリー
高性能バッテリーのシェアが拡大中
販売単価が向上し市場規模は上向き


第3章
ディスクパッド
「回生ブレーキ」装着車の増加により
補修需要への影響が徐々に拡大

ディスクローター
軽自動車の普及が交換需要拡大を後押し
効率重視で補修需要は研磨から交換へ

ブレーキシュー
ブレーキシュー装着保有車両の減少
に連動して補修需要は微減で推移

スパークプラグ
アフター市場のイリジウム率は6割
今後の開発は耐久性と小型化がカギ

ワイパーブレード
ブレード交換は依然として進まず
一部では粗悪品の流通も見られる

補機ベルト
大型車の補修需要が高止まりとなり
ベルト未装着HV車の影響が顕在化

タイミングベルト
タイミングチェーン装着車の増加で
ベルトの補修需要は年々減少

発炎筒
安定市場だが新車販売台数減少が懸念材料
車内閉じ込め対策などの付加価値シフトが進む

フロントガラス
不適切なガラスリペアの横行に
国土交通省が保安基準遵守を再徹底

エアコンフィルター
汚れたフィルターは「即交換」が基本
整備工場による交換促進が求められる

エアフィルター
短時間車検の普及が交換促進を阻害!?
現在主流の乾式はエア清掃効果が低い

オイルフィルター
目詰まりを起こす前に定期的に交換を!!
メンテナンスパックの普及で需要は堅調

《トピックス》交換用マフラーに関する誤解を解く
騒音規制強化で「装着できない」「売れない」は誤解
性能等確認済表示のあるマフラーは絶対値規制を継続


第4章
自動車リサイクル部品
仕入れ難、運賃高騰、資源価格の低迷で
試練の時を迎えたリサイクル部品業界


第5章
ガソリンエンジンオイル
省燃費性能のさらなる向上を目指し
「超低粘度オイル時代」の幕が開く

ディーゼルエンジンオイル
「低粘度化」と「低摩擦化」の開発が進む
省燃費性を加味した新規格の検討を開始

ブレーキフルード
ユーザーの車検費用節約傾向と車検台数
減少により、市場規模は微減で推移

LLC
長寿命LLC充填車両の保有増による
交換需要の緩やかな減少傾向が続く

ATF/CVTF
定期交換で変速ショック悪化が防止可能
長期使用後の交換は思わぬトラブルも!?


第6章
カーナビゲーション
出荷台数は前年度比97%の513万台
市販・DOPが減少しMOPへの移行が進む

カーオーディオ
ハイレゾブームに乗れなかったカーオーディオ
対応機種すら発売されず前年度比84%に

リアモニター
カーナビとのセット装着推進により伸長
さらなる大型化も果たし市場規模は407億円に


第7章
ドライブレコーダー
画素数上昇・値段も手ごろになり普及
簡易型が主流も運行管理連携型の利用広がる

ETC車載器
ETC2.0車載器の純登録台数が102万台に
圏央道割引や購入促進キャンペーンがけん引

アルミホイール
好調なタイヤ販売が牽引役となり
末端市場規模は前年比107% の1442億円

チャイルドシート
“大人用”シートベルトは身長145?から
ジュニアシートは安全用品として伸ばせる

イルミネーション
一般家庭のLED化が当たり前になり普及のチャンス
変えればその違いがはっきりとわかる体感商品

タイヤ空気圧モニタリングシステム
TPMSは交換部品 米国では既に交換需要が発生
日本でもバス会社から徐々に浸透中

フロアマット
プレミアムタイプの付属品化が進み単価向上
末端市場規模は1108億円と推計


第8章
自動車盗難の最新事情
被害の多い自治体で進む条例の制定
部品ねらいではバッテリー被害が急増

《トピックス》茨城県警察が自動車盗難防止活動に注力
自動車関連犯罪・情報提供報奨金制度をスタート

《トピックス》バッテリーの盗難被害が急増中
バッテリーロックナットで被害を防げ!!

盗難防止用ホイールロックナット
タイヤ・ホイールの盗難が加速度的に上昇
軽自動車専用の商品も登場

カーナビ盗難防止ネジ
対策強化で純正品の被害割合が一段と減少
被害減少に貢献するカーナビ盗難防止ネジ

ナンバープレート盗難防止ネジ
ついに交付がはじまる図柄入りナンバープレート
しっかりと守るには盗難防止ネジがマスト!


第9章
ボディコーティング
販売台数減少も新車BC市場規模は横ばい
専門店では業界認定基準が創設される

カーラッピング・プロテクションフィルム
豊富なフィルムで手軽にクルマをアレンジできる
近年登場した新たなサービスに業界が注目

ウインドウフィルム
プライバシー保護から快適性を高める商品へ
機能性を押し出して潜在需要を掘り起こせ!

ヘッドライトクリーニング
「黄ばみ」の放置は見た目にも安全にも悪影響
ヘッドライトクリーニングでCS向上を図ろう!

リペア
業界認定基準が導入されたデントリペア
インテリアリペアに板金塗装工場が関心


第10章
ブレーキライニング
大型車の車両稼動は高止まりの様相
ブレーキの補修需要にも一服感が…

リーフスプリング
エアサス搭載車の増加で補修需要は減少するも
低年式車と公共事業の増加で下げ幅は緩やかに

エアスプリング
バスを中心に補修需要が盛り上がる
トラックも装着車の増加で需要が伸長

クラッチ
景気の足踏みで補修需要はほぼ横這い
海外メーカーが参入するも普及に至らず

ウェッジブレーキチャンバ
メンテナンス不良は車両火災につながる
定期点検&交換の必要性を車工会が訴求

ブレーキエキスパンダー
装着車両の増加で需要は拡大しているが
定期交換率はまだまだ伸ばす余地がある

エアドライヤ
長期使用化による未交換車両の眠れる
需要をいかに掘り起こすかがカギ

オイルシール
大型車の補修需要は依然堅調だが
乗用車の需要減少対策が急務に!

フューエルフィルター
乗用車は長期使用化で再び需要が復活
トラックは超高圧化で交換率が上昇!

タイヤチェーン
降雪少なく乗用車・商用車ともに需要減退
前年度比90%の1億4500万円に

デジタコ
中型クラスへの装着義務拡大で需要増大
運行管理システムとの連携も進む