B5判 144頁
3,000円+税(送料別)
(2018年11月30日発行)

「自動車分解整備業実態調査」によると、2016年度の総整備売上高は前年度比1.7%増の5兆4875億円となり、3年ぶりに増加しました。
2016年度は景気が緩やかな回復基調にあり、家計支出による自動車整備費も増加したことから、プラスに転じたものと推測されます。しかし、作業分野別に見ると、「車体整備」の減少傾向が続いているように、今後の需要動向は予断を許しません。
こうした中で発行する本書は、冒頭で自動車整備市場の動向を売上面から分析しました。
次に、2024年からの実施が予定されている「OBD車検」について、「車載式故障診断装置を活用した自動車検査手法のあり方検討会」における2018年11月末時点までの決定事項をまとめました。「OBD車検」の導入により、自動車検査は新たな時代を迎えようとしています。
続いて、今後、整備工場が目指すべき方向性の1番目に「協業・連携」を取り上げました。これまで整備工場は1社単独で事業運営してきましたが、これからの時代の変化に対応していくためには、同業他社や異業種を含めた「協業・連携」が必要な時代が訪れることを予見したものです。
2番目は「マイカーリース」です。顧客獲得競争が激化する中で、いかに集客し車販へつなげていくかについて、販売好調の「マイカーリース」をチェーン展開している各社の動向をレポートしました。
3番目は「輸入車整備の事業化」です。輸入車整備は技術を活かせる領域であり、小規模な整備工場でもスペシャリストになることで活路を切り開けます。
4番目は「福祉車両整備の事業化」です。超高齢化社会を迎えた日本において、今後ますます必要となるであろう「福祉車両」の整備について、業界団体の活動と行政の考え方を掲載しました。
5番目は「車体整備の活路」です。車体整備は交通事故の減少や先進安全装置の普及により需要が減少しており、今後も市場の縮小が確実な情勢です。こうした厳しい時代の生き残りに向けた方策を追いました。
最後は「人材不足対策」です。若年整備士が減少する中で、人材不足は最大の懸案事項の一つです。その対策として「外国人技能実習制度」の活用にスポットを当てました。
掲載項目
自動車整備市場の実態

自動車整備市場の実態1
総整備売上高は1.7%増の5兆4875億円
事故整備以外の作業分野は増加に転じる

自動車整備市場の実態2
車検整備売上高は2年ぶりに増加
1年・2年車検とも入庫台数が伸びる

自動車整備市場の実態3
車検台数は2年連続の増加で過去最高
指定工場は堅調だが、認証工場は減少

自動車整備市場の実態4
車検整備単価は2年ぶりに上昇!
2年車検は上昇、1年車検は横ばい

自動車整備市場の実態5
専業の整備売上高が3年ぶりに増加
専業認証・専業指定とも堅調に推移

自動車整備市場の実態6
継続検査台数の減少による影響で
総整備売上高DIは2期連続マイナス

自動車整備市場の実態7
整備工場の廃業理由で「自己都合」が
過去最多を更新、「倒産」件数も急増

自動車整備市場<当面の予測>
コネクテッドカーやHVが普及拡大
保有台数が増加する余地は少ない


「OBD車検」の導入

「OBD車検」の導入1
「車載式故障診断装置を活用した
自動車検査手法のあり方検討会」

「OBD車検」の導入2
専門家ワーキンググループ
特定DTC情報の提出など中間報告


「協業・連携」の時代

「協業・連携」の時代
中小零細こそ「協業・連携」が必要
整備業にも新たな協業・連携の波が

CAMP
自整業の未来を創造する新たな組織
CAMPがカーライフ革命を起こす

アペックス
ハウスクリーニング・ランドリーと
カークリーニングビジネスの協業


「マイカーリース」を売る

「マイカーリース」を売る
販売店増と認知度向上で販売が急増
市場の拡大は確実だが競争も激化へ

ジョイカルジャパン
「セブンマックス」が主力商品に成長
個人に加え商用車向けリースも開始

カーコンビニ倶楽部
社運を賭けてマイカーリースに進出
残価設定「0円」で差別化を図る!

スーパー乗るだけセット
「スーパー乗るだけセット」が快走
累計販売台数が「3万台」を突破!

ロートピア
「新☆車生活」の販売台数が増加中
マイカーリースのプロ軍団を目指す

マイカーリースの市場予測
保有台数は4年連続で増加し成長が加速
4年後には3.6倍にまで拡大する見込み


「輸入車整備」の活路

「輸入車整備」の活路
専門知識と技術が必要な輸入車整備は
競争の少ない収益性の高いビジネス!

日本輸入車整備推進協会
故障を直せる整備事業者集団を目指す
腕利き工場長が修理方法を直接指南!

ドクター輸入車
「情報収集」と「新技術対応」を柱に展開
テュフと共同で独自の認定基準を策定

ボッシュ
整備新時代の機器開発と人材育成に注力
自動運転に備え「CDR」の普及も図る


「福祉車両整備」の活路

「福祉車両整備」の活路
「超高齢化社会」における自動車
アフターマーケットのビジネス展望

全国総合福祉車両協議会
福祉装置の法規制化に向け活動を展開
プレミアム制度を発足しイメージ向上

全福協「全国会員大会」
求められる福祉車両整備取扱店とは
福祉車両の安全性認知度向上がカギ


車体整備の活路

「車体整備」の活路
自動車の高度化と修理需要の減少により
板金塗装工場の「選別と淘汰」が始まった

日本自動車車体整備協同組合連合会
先進安全自動車対応優良車体整備事業者
資格取得を促進し、優良工場を見える化

日本自動車補修溶接協会
超高張力鋼板の補修溶接は適切な性能の
スポット溶接機と技術情報が不可欠!

BSサミット事業協同組合
時代の変化に即応できる新組織へ移行!
車体整備の「トレーサビリティ」を実施

次世代BP研究会
仕事を獲得する実践ノウハウを会員に提供
現場スタッフへ明日から使えるハウツーを指導

全日本ロータス同友会
ロータス車体整備ネットワークを検討
車体整備も含む真の総合付加価値経営

マイスターズ
「Anyca」の修理サポート事業が好調
次のステージへ飛躍する新事業を展開へ


どうする「エーミング」

どうする「エーミング」
先進安全装置の「エーミング作業」は
内製化すべきか、外注すべきか…!?

東京日産自動車販売
エーミングは最高で1店舗平均月1.2件
安全技術の進化でエーミングも複雑化

ボッシュ
「エーミングツール」を発売
トレーニングも含めトータルサポート


「人材不足」対策

「人材不足」対策
半数の工場が整備士の「不足状態」
採用は「減少」が「増加」を上回る

「人材不足」対策
外国人技能実習生の受け入れが高まる
「言葉の壁」を越えて技能実習が進む

「人材不足」対策
外国人技能実習生受け入れのための
自動車整備技能実習ガイドライン