B5判 128頁
3,000円+税(送料別)
(2018年3月30日発行)

日本自動車整備振興会連合会が実施した「自動車分解整備業実態調査」によると、2016年度の総整備売上高は前年度比1.7%増の5兆4875億円となり、3年ぶりに増加しました。
2016年度は景気が緩やかな回復基調にあり、家計支出による自動車整備費も増加していることから、プラスに転じたものと推測されます。しかし、作業分野の中で「車体整備」の減少傾向が続いているように、今後の需要動向については予断を許しません。
こうした中で発行する本書は、冒頭で自動車整備市場の動向を売上面から分析しました。
次に、業界団体が実施したユーザー調査から、「ユーザーが整備工場に望んでいること」と「ユーザーが不満に感じていること」を掲載しました。この両方を知ることで、ユーザー対応力を高める参考にしてもらうことが狙いです。
続いて、今後、整備工場が実施すべき方策として、1番目に「集客」と「車販」を取り上げました。顧客獲得競争が激化する中で、いかに集客し、車販へつなげていくかについて具体的な事例を紹介しました。
2番目は「長期使用車対策」です。自動車の高齢化がますます進む状況下にあって、整備事業者としての対応策をまとめました。
3番目は「輸入車整備の事業化」です。輸入車整備は技術を活かせる領域であり、小規模な整備工場でも、スペシャリストになることで活路を切り開けます。
4番目は「福祉高齢化対策」です。超高齢化社会を迎えた日本において、整備事業者としての取り組み方を「福祉車両整備」「福祉車両改造」「事故防止装置販売」の3つの視点で捉えました。
5番目は「車体整備の活路」です。車体整備は交通事故の減少や先進安全装置の普及により需要が減少しており、今後も市場が縮小する公算が大です。こうした厳しい時代の生き残りについて、事業者インタビューを交えて編集しました。
最後は「人材確保対策」です。業界を目指す若者が減少する中で、人材確保は業界最大テーマの一つです。その施策として「外国人」に目を向け、技能実習制度や留学生を活用する具体的施策をレポートしました。
掲載項目
自動車整備市場の実態

自動車整備市場の実態1
2016年度の総整備売上高は
前年度比1.7%増の5兆4875億円

自動車整備市場の実態2
整備業界の「景況感」調査
整備売上高の増加で徐々に景況感が回復

自動車整備市場の実態3
整備工場数が2年連続の減少!
「自己都合」が最多、「人材不足」も深刻化

自動車整備行政予算
2018年度予算に自動運転技術に対応する
「整備・検査」の調査を盛り込む


整備工場に望むこと

整備工場のイメージ調査
ユーザーが整備工場に望む5つの要素
ユーザーが求める整備工場像がここに

顧客満足は生き残りの大前提
お客様の「不満足」はこうして起こる
不満足の解消が「満足度向上」の早道!


集客・車販の活路

「ガソリン」で集客
整備工場がガソリンの商品力と集客力で
既存顧客を守り、新規顧客を獲得する!

山崎自動車工場
SSの集客力を活かし人とのつながりを
強化して「油外商品」の拡販を図る!

カーライフステーション柏崎
セルフSSを集客窓口に車検・板金など
「油外収益」で成り立つ店舗運営を確立

「洗車」で集客
短期間に多頻度の接点を確保できる洗車は
アフターサービスでは最強の集客商品だ!

オートリンク
「手洗い洗車」7千台超の整備工場が出現
洗車で集客し信頼を高めて急成長を遂げる

「車販」で川上に上る
バリューチェーンを回すためには
「新車」を本気で販売することが不可欠

鈴木自動車
車販意識の向上と代替管理の徹底により
販売増に成功し「総合収益型工場」へ進化


長期使用車対策

長期使用車対策
3台に1台以上が「低年式車」と「超低年式車」
長期使用車へ点検・整備の必要性を訴求すべき

四ッ釜自動車整備工場
HPに「長期使用車向けページ」を設定
定期点検と整備計画が車の長持ちのコツ

エイムオートサービス
車に1日でも長く乗ってもらうのが天命
愛情を持って点検・整備することが大切

長期使用による不具合情報と長期使用車向け点検項目


輸入車整備を切り開く

輸入車整備を切り開く
「輸入車整備」は整備工場の生き残り策になる
技術を活かせばまだビジネスチャンスはある!

ボッシュ
ARを活用して新時代のソリューションを提案
自動車の進化に対応する新たなサービスを構築へ

日本輸入車整備推進協会
「輸入車整備」の事業化を目指す工場が増加
整備事業者が実践研修で事業化を支援

Dr.輸入車
輸入車関連事業者が中心となり輸入車に
特化した整備工場チェーンが事業を開始

輸入車データ


福祉高齢化対策

福祉高齢化対策
4人に1人以上が「高齢者」時代を迎えた今、
自動車アフターマーケットのあるべき姿とは

日本福祉車輌協会
福祉車両の利用拡大を目指し新会社発足
福祉車両販売チェーン「ふくしる」を開始

全国総合福祉車両協議会・新潟県支部
福祉車両事業を担う人材育成に力を注ぐ
組織力を活かした共同事業を積極展開!

カーサービス中部
福祉車両で地域社会に貢献し信頼を築く
「無料代車」と「攻めの営業」で成功!

福祉高齢化対策
高齢者の「踏み間違い事故」を防ごう!
「踏み間違い防止装置」に取り組むべき

福祉高齢化対策
整備工場が地域から必要とされるために
福祉車両の「改造」にも取り組む意義

福祉車両データ


車体整備の活路

車体整備の活路
「需要減少」時代をどう生き抜いていくか
「設備投資」と「技術習得」が生き残りの条件

日本自動車車体整備協同組合連合会
技術革新への対応と車体整備の質を向上
ASV対応優良車体整備事業者を認定

補修用スポット溶接
「スポット溶接部検査」のJISが改正
メーカーの「修理情報」の提供も進む

BSサミット事業協同組合
世界基準の車体整備工場になることが急務
「事故車検査制度」の創設が必要!

車体整備の活路
車体整備業界に第三者機関の監査・認証の波!
「TUV認証」が修理工場の新たな選択基準に


人材確保対策

深刻化する人材不足対策
「外国人技能実習制度」が動き出す
実習期間の延長で受入希望が増加へ

茨城県自動車車体整備協同組合
外国人技能実習生受入事業を開始
ベトナム人実習生の採用が進む!

ロータストラックネット
返済免除型の「奨学制度」を創設!
加盟企業と業界の人材不足解消に貢献

自動車整備業の人材確保
女性が働きやすい環境づくりのためのガイドライン